Genyoのこだわり

Genyoのこだわり

オーナーカメラマンが心構えている写真の「こだわり」
 
写真館の写真は3つの要素がありその合計点が高い写真が「いい写真」になると考えています。その要素とは
1、想い、感情が表現できている写真。2、光の組み立てができている写真。3、写真から「今」や「ものがたり」を感じ取れる写真です。
 
想い、感情が表現できている写真
例で言えば明治安田生命のCMです。小田和正さんの歌に合わせて流れている写真はすごいです。
写り手(被写体)と撮り手(撮影者)の想い、感情がストレートに伝わります。全く知らない被写体ですが何故か被写体の人生背景までイメージさせてくれる写真撮影者の被写体に対する想いが溢れるぐらいないと切り撮れない写真だと思います。あの写真は家族、肉親、親友など被写体にかなり身近な存在じゃないと撮れない写真かもしれません。あの写真を撮ってくださいって言われたら・・・正直言います。無理です。。。
何故なら、あの写真はリアルすぎます。超日常的だからです。写真館、写真スタジオに行くと言うことは非日常です。
だからまずは非日常をなんとか日常に近づける様に日常と同じ様にリラックスして頂く様にと考えます。その結果が妹様からピコピコハンマーで殴られること(笑)になるのかなぁー。撮影後楽しかったぁー!って言ってもらえるのが何よりも嬉しいです。その理由は最大の課題である「日常に近づける」と言う課題を完璧ではないにしろ、ある程度は達成できたという目安になるからです。写り手と撮り手の想い感情が合致した写真は「いい写真♪」
 
光の組み立てができている写真
キレイな景色を見てスゲェ!感動的にキレイすぎる!ってありますね。では、少し掘り下げて何故キレイ!って感じたのか?いろいろな要素がありますが一つの要素として「光」があります。「光」は人物、景色をより綺麗に印象的に見せる力があります。Photograph=写真。語源はギリシャ語のPhoto=光 Graph=描くもの、書かれたものからきています。言葉遊びにもなりますが写真=Photograph=「光で描くもの」という意味になります。「光画」とも訳されることもあります。
写真の世界に入って数十年で一番勉強したのは「光」です。勉強素材は絵画です肖像画です。1600年中盤あたりに活躍したプッサンやレンブラントやフェルメールなどの肖像画を見て人物に当たる光や背景に当たる光を勉強しました。何故、そのような昔の肖像画で光の勉強をするのか?それは「光の組み立て」の基礎になっているからです。写り手の想い、感情をより印象的に綺麗に撮るためです。写り手への想い、感情を素直に出すのは肉親や親しい人にはかないませんが、光を組み立てる事で想いや感情を綺麗に印象的に表現することができます。赤ちゃんのプリプリのお肌、元気なお子様の肌の質感、髪の毛の艶などは「光」を勉強しておかないと表現できません。写真のプロと素人の差が一番出てくるのは「光の組み立て方」だと考えています。
お客さん、お子さんとお喋りしながら家族全体の雰囲気や人となりを見たり感じながらどう撮影したらその人をより良く表現出来るか考えます。イメージが頭の中に出てきたら光の組み立てを行います。スタジオ内ならストロボの高さ、光量、光の向きを調整し屋外撮影なら時間によって変化する太陽の高低、角度、色温度、補助光の向き角度などイメージに近づけるように光を組み立てていきます。それこそお客さんを「光で描くように!」ここまで出来たら後は妹様にピコピコハンマーで殴られるだけです(笑)想いや感情のみで撮れる写真は偶然です。趣味ならそれでいいと思います。しかし私は「写真のプロ」です。偶然ではなく必然でなければいけません。必然にするためには「光の組み立て」は絶対必要になっていくのです。
写真に想い感情があふれ「光」がイメージ通りに組み立てられて偶然ではなく必然的に撮られた写真は「いい写真♪」
 
写真を見て「今」や「ものがたり」がイメージできる写真
上で書いた二つの要素をあわせた感じになると思います。写真は動画と違い動きませんし音も出ません。写真から直接的に受け取れる情報量は動画に比べて明らかに少ないです。ですが、写真は動かない音もない情報量が少ないからこそ頭の中で自由にイメージできる。小説と映画の関係に似ているのかもしれません。モノを見たときに自由にイメージできる脳の特徴は人間だけの特権なのかもしれません。卒業アルバムを久しぶりに開けて感じるあの時代に戻る感覚・・・あの時はやってた音楽、頑張ってた部活、友達の顔、好きだったコからフラれた事などなどまるで昨日の出来事のように思い出すでしょう?情報量が少ないからこそ自由にイメージできる!そのようなチカラが写真にはあります。
静止画であるはずの写真から次の動きが音が感情が伝わるような写真。それは想い感情だけ光の組み立て方だけでは表現できません。ほんの少しのアクセント、調味料が必要になってきます。「光の組み立て方」から考えると「構図」であり、「想いや感情」から考えると「体の流れ」になると考えています。
写真をよりナチュラルに自然に見せることが必要です。YouTubeでみた造園屋さんが同じようなことを語っていました。玄関に続く導線をあえて斜めにしてみたり少し凹凸をつけてみたり木を植える間隔をあえて広くしたり狭くしたり自然に見せるために色々なことをやっていると。理論的に言うとまさに有名な黄金分割比などである「構図」になってきます。
人は動き出すときに左右どちらかに重心が移動します。手を伸ばす時や歩き出す時もそうです。リラックスして座っている時でさえ重心は真っ直ぐではないです。ほんの少しの体の傾け方や足の流し方や腕の流れ、指の動きなど気づかない少しの体の流れで「今」を「ものがたり」を感じ取れる写真になります。
写真に「想い感情」があふれ「光」がイメージ通りに組み立てられてその人のその家族の「今」「ものがたり」が感じ取れる写真は「いい写真♪」